暮らしの中でも重要なスキルの上位である「片づけ」。
このスキルが自然と身についている方もいますが、何を隠そう私は大人になるまで全くそのスキルを身につけてこなかったうちの一人です。結婚出産を経て、家の中にモノがあふれ、途方に暮れていたところ、勉強のために受けたのが整理収納アドバイザーの講座でした。
講座を受けたときの率直な気持ちは「もっと早く知りたかった…」です。そのくらい私の人生を大きく左右した「お片づけ」。自分の子どもにはこんな思いをさせたくないと、息子が小さいときから片づけの習慣を身につけさせるにはどうしたらいいか、試行錯誤を重ねてきました。
今回は我が家で実践してきた方法の一部をご紹介します。
今回収納術について教えてくださったのは、整理収納アドバイザーの森本智子先生です。
●まずはスモールステップで
よく「片づけは何歳から始めたらいいでしょうか?」と質問されます。私は「赤ちゃんがモノを持って移動できるようになったら」とお答えしています。子どもの片づけは、まず身近なモノ=おもちゃから始まります。生後半年ぐらいになってきておもちゃが徐々に増えてきたころ、おもちゃ収納を1個用意してあげましょう。
例えば取手付きで軽いモノ。この収納は数が増えることが前提ですので、買い足しやすいモノがオススメです。
赤ちゃんが遊び終わったら、このおもちゃ入れに入れるんだよというのをお母さんが見せてあげます。そうすると赤ちゃんは何でも真似してくれるので、おもちゃを渡すと同じようにおもちゃ入れに入れてくれるでしょう。
そこですかさず「ありがとう」を伝えてあげてください。
まずは根気強くその繰り返しです。2歳くらいになってくると遊ぶおもちゃも種類が増えてきます。そうしたら収納を買い足してあげましょう。
収納が増えたときに大事なことは、どこに何を戻したらいいかわかるよう絵や写真でラベリングしてあげること。おもちゃの種類別に収納を色分けしてもいいですね。子どもがパッと見て、どこに戻すかわかるようにするのです。
児童館など不特定多数の人がおもちゃを使う場所ではこのラベリングが徹底されています。だからどんな人が使ってもきちんと戻せる仕組みになっているのです。また片づけのタイミングですが、「一日(または半日)の遊びの終わりに子どもと一緒に片づける」がポイントです。決して子どもが寝ている間にお母さんだけで片づけてはいけません。なぜなら子どもは寝て起きたらおもちゃは片づいているものだと思うから。
子どもにお片づけを習慣化させたい場合は、とにかく子どもと一緒に片づける!これが大切です。
●自分でできる仕組みづくり
3歳くらいになっておもちゃを片づける習慣ができてきたら、今度は自分の身支度をするスペースを作ってあげます。
我が家の場合、3歳から幼稚園に入園したので、登園時の支度と帰宅後の片づけのためにこのようなカラーボックスを作りました。
①3段のカラーボックスを縦にする
②棚板を1枚にする
③中につっぱり棒をつける
④両サイドにフックをつける
幼稚園のロッカーを見て、同じ仕組みが家にもあったら片づけやすいかも?と思って作ったものですが、息子にもすんなり受け入れてもらえて朝の身支度、帰ってきてからの片づけもスムーズに。背丈もちょうどよかったようで、幼稚園3年間を支えてもらった身支度スペースです。
その後、小学生になり棚板を増やして今度は習い事バッグ収納としても大活躍。
まだまだお世話になりそうな勢いです。
小学校にあがると今度浮上するのが「ランドセル置き場」問題です。幼稚園までの身支度スペースで「帰ってきたらバッグを戻す」という動作が習慣になっていれば大丈夫。あとはバッグがランドセルになるというだけ。
ですが、ランドセルは登園バッグと違い重たいのが難点。帰ってきたらすぐにでも床に投げ出したいのが本音です。床に投げ出してあっても〇時までには置き場に戻すことという約束を作っておくと、いいかもしれませんね。ちなみに我が家ではキャスターつきワゴンを愛用中。
こちらに教科書、ハンカチ・ティッシュ、マスクなど学校に必要なものをまとめて収納しています。
メリットはまずキャスターがついているので、家の中を自由に動かせること。例えば玄関に置くこともできますし、机の近くに持ってくることもできます。自分の好きな場所に置き場所が決められますよ。
そしてマグネットが付くので水筒カバーや細々したモノがかけられるのも使い勝手がいいポイント。息子が小学校を卒業したらインテリアグリーンを置いたり、お酒を収納したりして使おうと今から考えています。子どものモノは成長とともに収納用品も変化が必要です。購入の際には使用目的が終了したらどうやって使うかも併せて考えておくと、環境にもお財布にも優しいですね。
●お片づけができたら「ありがとう」の言葉を
現在小学4年生の我が家の長男。学校でも、お友達の引き出しの整理整頓を頼まれるほどの片づけ上手となりました。そしてモノの整理整頓が得意になったため、時間や情報の整理整頓も自分でできるようになりました。
もちろん彼自身の整理整頓好きな性格もあると思いますが、突然できるようになったわけではなく、小さな頃からの積み重ねだと思っています。
片づけが終わったら「片づけてくれてありがとう。綺麗になって気持ちがいいね。」と常に声をかけてきました。お母さんに感謝されると子どもだって嬉しいもの。次も頑張っちゃいますよね!
お片づけの習慣化は決して難しいことではありません。お片づけのスキルは一生ものです。スモールステップと感謝の言葉でお子様のお片づけ習慣はじめてみませんか?
ー執筆してくださった方ー
森本智子先生
整理収納アドバイザー
インテリアコーディネーター
復職後も慌てない!育休ママ向けお片づけ講座【千葉市 整理収納アドバイザー】 (ameblo.jp)
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